産業機器に使用されるシャフトとは?その特徴と事例を紹介!
シャフトとは
シャフトとは、英語で「軸」を意味し、動力伝導用に使う棒状の回転部品のことを指します。シャフトは回転運動部分を持つ機械において、欠かすことのできない極めて重要な部品の1つで、大きな力がかかる箇所に用いられることが多いため、ねじれ強度、圧縮強度などが高いことが求められます。このようにシャフトは非常に重要な機械要素部品のため、船舶や自動車、産業機械、家電など、様々な業界で用いられています。
今回は、そんなシャフトに関して、加工方法・代表的な導入例ついて紹介したいと思います。
シャフトの加工方法
シャフトの加工には様々な製造方法(工程)がありますが、基本的な工程を下記にて示します。
■原材料受け入れ
シャフトを製造するための材料を受け入れます。長い棒状になっているのが一般的です。(2.0m、2.5m、3.0mなど)
■切断
必要な長さに切断します。
■加工
材料を自動旋盤または旋盤によって図面に沿った寸法精度で加工します。旋削、歯切り、面取り、シェービング(噛合いの音を下げるため、歯車の表面精度を高める)、プレス(塑性加工)などの加工があり、プレス加工の前にはポンデ加工(表面を滑りやすくする工程)が必要です。
■洗浄
洗浄機にて切り粉や切削油などを洗い落とします。
■熱処理
焼き入れ焼き戻し、浸炭焼き入れなどの熱処理を行い、硬度を確保します。研削加工研削盤などを用いて、外径を研削し、外径寸法、幾何公差(真円度、真直度、円筒度など)、面粗度(Rz、Rp、Raなど)を確保します。
■出荷検査
複数の測定器を用いて最終検査を実施し、最終的に寸法を確認します。
■お客様へ納品
検査に合格した製品を梱包して、取引先様へ納品します。
代表的な導入例
船舶用クランクシャフト
自動車用ドライブシャフト
産業機器用ギアシャフト
弊社での製品
シャフト リーマボルト 旋盤加工 中ロット
スペック・仕様
材質 | SNCM625 |
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ロット | 10ヶ/ロット |
大きさ | φ70×500L |
公差レベル | ±0.1 |
納期目安 | 約1ヶ月 |
金額 | 1万円以上10万円未満 |
製品用途・業界 | エネルギー(発電機、タービン、原子力) |
本製品は、火力プラントなど使用されるシャフト・ボルト類部品です。材質はSNCM625を使用し、サイズはφ70×500Lです。今回の製品は旋盤加工ののち、マシニングセンタで溝加工を施しました。
本製品に使用されているSNCM625はニッケルクロムモリブデン鋼のうち、ニッケルを多めに含むタイプの強靭鋼です。合金鋼の中では最高クラスの強度を持ち、機械的性質に優れた材料ですので、航空機、大型部品、エンジン部品などに多く使われています。一方で、溶接性はよくなく、加工も容易ではありません。
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シャフト 6角加工 ネジ加工 サポート
材質 | S45C |
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ロット | 5ヶ/ロット |
大きさ | φ45×170L |
公差レベル | ±0.01 |
納期目安 | 約2週間 |
金額 | 1万円以上10万円未満 |
製品用途・業界 | 産業機器 |
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以上、シャフトとは、シャフトの加工方法、導入例、弊社での事例についてもご紹介いたしました。
加工の相談窓口を運営している株式会社今橋製作所では、お客様のご要望に合わせて、材質選定、加工方法等をご提案させていただきます。技術相談も承りますので、ぜひ一度ご相談下さい。
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